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Lexikon der mittelalterlichen Zahlenbedeutungen [Reference & Dictionary]

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Heinz Meyer & Rudolf Suntrup
Lexikon der mittelalterlichen Zahlenbedeutungen(Münster Mittelalter-Schriften 56)
München: Wilhelm Fink 1987, xliv p.+1014 col.

Vorwort von Friedrich Ohly

Einleitung
A. Vorbemerkungen
B. Zur Methode der Zahlenallegorese in Theore und Praxis
C. Darstellungsprinzipien der Zahlenallegorese im Mittelalter
D. Einführung in die Anlage der Artikel und Hinweise für den Benutzer

Artikelteil

Literaturverzeichnis
Register

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連日エントリをアップしていると、お前は暇なのかと連絡をくれる方が何人もいる。逆説的だが、忙しいから気散じにアップしているのである。一日中非日本語とお付き合いしなければならないから、日本語で休みたいわけである。色気のない実生活を送っているから、せめて活字の世界で遊びたいわけである。

それはともかく、本書は中世における数の象徴性を知るために不可欠の事典。1999年にペーパーで復刊されて、安価に入手できるようになった。ただし、Lexikon des MittelaltersやLexikon der christlichen Ikonographieと同様、情報が詰まりすぎているので、ドイツ語に不慣れな人間は情報を拾おうとするだけで気が狂いそうになるだろう。

中世において、一般人はどうだか知らないが、聖職者は何事も象徴的に解釈しようとした。それはもちろん聖書注釈の伝統があるからであり、聖書の記述を文字通りに取るのではなく、預言を帯びた聖史としてひとつのまとまりとなるように、読み解くわけである。その際、聖書に記述される数字は極めて大きな意味を持つ。今から見るとどんだけこじつけや、というのがほとんどであろうが、しかしその「こじつけ」が、中世人の精神と想像世界をはぐくんだわけである。だから、私たちは、こうした象徴体系を知らなければ、中世世界はわからないのである。池上の近作で少し触れてあったが、あくまでさわり。著者の二人はしばしば「Frühmittelalterlichen Studien」に大部の論考を寄稿する。象徴体系といえばフランスと脊髄反射するが(たとえばこれこれ)、聖書学や文献学で徹底的にデータを網羅するドイツはドイツで深い。イタリアも絶対こういった研究はあるはずだが、私は知らない。

数で思い出したが、現都知事が、フランス語は数もろくに数えれない頭の悪い言語とかなんとか以前言っていたような気がする。90をキャトルヴァンディスとか言っているからだろうが、ヨーロッパにはさらに「頭の悪い言語」が存在する。デンマーク語である。デンマーク語の数字の特徴は、「20,30,40が10進法によるのに対して、50、60、70、80、90が20進法によってつくられる」(岡田・菅原・間瀬『現代デンマーク語入門』大学書林, 92頁)ことである。何をいっているのかわからない人がほとんどだろうから、50を例に見てみよう。50=2.5×20であり、これをデンマーク語で言い換えると、halvtredje sinde tyve(ハルトレディエ シーネ トゥーヴェ)となる。これをつづめるとhalvtredsindstyve(ハルトレスインストューヴェ)なのだが、これでは長すぎるので、halvtreds(ハルトレス)となる。5はfem(フェム)だが、50にはその痕跡すらない。都知事よ、フランス語なんてかわいいもんだぞ。

デンマークで何が苦労したかというとこの数字で、たとえば家捜しをしているときに電話番号を聞いたりしなければならないのだが、これが全くついていけない。しょうがないから大学にいる適当な学生を捕まえて「数字わかんねーからこのとおり言ってくれ」と紙をわたし、連絡をしていた。おとなりのノルウェーやスウェーデンはこんなことはありませんよ。なおデンマーク語は英語と同様つづりと発音が全く対応しない困り者言語である。

写真は著者の一人ズントルップ。マイヤーもズントルップもミュンスター大学に籍を置き、文献学を講じている。こういう徹底的な事典はドイツ人(とロシア人)しか造れないと思う。

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