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Christianization and the Rise of Christian Monarchy [Medieval Scandinavia]

Christianization and the rise of Chrisitian Monarcy.jpg
Nora Berend ed.
Christianization and the Rise of Christian Monarcy. Scandinavia, Central Europe and Rus' c.900-1200.
Cambridge: Cambridge UP 2007, xiv+444 p.

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Note
List of common abbreviations

1. Introduction(Nora Berend)
2. From paganism to Christianity in medieval Europe(Robert Bartlett)
3. The kingdom of Denmark(Michael H. Gelting)
4. The kingdom of Norway(Sverre Bagge and Sæbjørg Walaker Nordeide)
5. The kingdom of Sweden(Nils Blomkvist, Stefan Brink and Thomas Lindkvist)
6. Bohemia and Moravia(Petr Sommer, Dusan Trestík, Josef Zemlicka with additional contribution by Zoe Opacic)
7. The kingdom of Poland, with an Appendix on Polabia and Pomerania between paganism and Christianity(Stanislaw Rosik and Przemyslaw Urbanczyk)
8. The kingdom of Hungary(Nora Berend, Jozsef Laszlovszky and Bela Zsolt Szakacs)
9. Rus'(Jonathan Shepard)

Index

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今後、辺境のキリスト教化を考えるにあたっての出発点。もちろん、スペインは入っていない。キリスト教化という観点に立てば、スペインは先進地域だから。

キリスト教化と国家形成の話。9章のルーシだけは、正教圏である。西スラブ圏は、結果としてカトリックが多くなったが、正教圏とのせめぎあいが面白いんだけどね。北欧東欧は、カトリック圏と正教圏に挟まれた位置にある。この政治地理学的、宗教地理学的位置は、両地域を語る上で非常に重要なんだけど、洋の東西を問わず西洋中世研究者は、カトリック圏にしか興味を持たないので、この緩衝空間としての非キリスト教地域について誰も注意を払っていない。本書も必ずしもそれを意識しているとは思えないけど、そのような複数のキリスト教世界の邂逅と角逐という観点からの地域論または宗教論の突破口となるだけの情報は盛り込まれている。北欧は、確かにビザンツから流れてきたものは見つかるんだけど、文献史料がなあ。しかし、個人的な事情でそんなことも言ってられないので、早急に何とかしよう。

本書は単なる論文集ではない。国から基金を取り、数年にわたって執筆者(全員、その分野の第一人者)が議論を重ね、相互に原稿を読んでようやく成稿した。ノラさんはメールでそう言っていた。だから一本一本の質がとても高いし、相互の事例を史料のあり方にまでさかのぼって比較可能である。そのプロセスはここで公開されている。共同研究とはかくあるべき。研究室単位や身近な人間で固めてばかりいる日本は言うまでもなく、リーズやカラマンズーのいい加減なセッションで書式の統一もろくにできていない論文集を編むプレポルスも反省しろ。

表紙の写真はウルネス教会の扉。ウルネスの建設は1130年代で現存する最古のスターヴ教会だが、この扉に限っては11世紀後半のもの。『芸術新潮』の49ページにもっと綺麗な写真が。

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