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Norwegian Romanesque Decorative Sculpture 1090-1210 [Medieval Norway]

Borgund stave church.jpg
Martin Blindheim
Norwegian Romanesque Decorative Sculpture 1090-1210
London: Alec Tiranti 1965, 64 p+221 pls.

Acknowledgements
Preface
1. The oldest stone sculpture in Trondheim and its importance to the art of Trøndelag
2. Southern influences
3. The art of the woodcarver
4. The main doorways of the stave churches
5. The octagon in Trondheim
Bibliography
Index

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ノルウェー中世を象徴するといってもよいのが、スターヴ教会である。一見、高層掘立小屋だが、立派な木造の教会である。木造教会など、ヨーロッパのほかの地域ではほとんど消失してしまったが、気候のせいか、ノルウェーには立派に残っている。

スターヴ教会の建築は、ヨーロッパで言うところのロマネスク期にあたる。ロマネスク美術は、その後のゴシックや国際ゴシックと異なり、ヨーロッパ全体で統一の取れた何かがあるわけではない。おそらくは建築技術や建築理念が地域の中でのみ保存流通していたことによる。ロマネスクのイメージは、フォションやマールがそうであったようにフランスの遺構に依存する。ゴシック期以降は、人や知識の往来が活発化し、地域を越えて共有されるものが増えた。素人目にはそのように見える。なお教会の各所に施された装飾文様は、ヴァイキング時代の残り香でもある。

それにしても、デンマークにもスウェーデンにも、スターヴ教会に相当する建築はない。このご時勢に地域的特徴を民族性に還元するのは気が引けるが、ロマネスク期ノルウェー人のメンタリティの反映でもあるのかもしれない。作り手の記録が残っているわけではないので、その構造と形態からただ推測するしかないけれども。

本書は権威ある美術史家の手になる最も手頃なスターヴ教会の概論。説明は簡潔だが要を得ている。図版も200枚を超える。北欧関係の書籍は入手しづらいが、本書はロンドンで刊行されたのでネット書店にごろごろ落ちている。
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