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I medeltidens Stockholm [Medieval Sweden]


Göran Dahlbäck
I medeltidens Stockholm(Monografier utgivna av Stockholms stad 81).
Stockholm: Stockholmia forläg, 1995(1 ed. 1987), 216 s.

Företal
Innehåll
Stockholm, en namnkunning köpstad
Krig och politik
Stockholm i det administrativa systemet
Stadsplan, befästningar och befolkning
Stadens styrelse
Stadens näringsliv
Dagligt liv i den medeltida staden
Själslig och kroppslig omvårdnad
Livets ljusa och mörka sidor
Livet i staden
Epilog: Källor til kunskap

Register
Monografier utgivna av Stockholms stad

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ストックホルムには、「歴史博物館 Historiska museum」のほかに、「ストックホルム中世博物館 Stockholms Medeltidsmuseum」と呼ばれる中世ストックホルムに特化した博物館が、橋の下にある。考古遺物とともに、その場で掘り出された中世のストックホルムの遺構がそのまま展示されており、中世に関心のある向きには興味深い。関心がなければ退屈極まりない。ホームページを見ると、近々博物館が移動するようである。売りの遺構はどうするのだろうか。

本書は、1986年の開館にあわせて、用意された手引きである。著者はストックホルム大学教授のヨーラン・ダールベック。1941年生まれ。ウップサーラ大司教区の土地財産研究で博士号を取得した研究者であり、いまでもスウェーデン中世研究で存在感を示している。社会経済史を本領とし、「Handbuch der europäischen Wirtschafts- und Sozialgeschichte」や「The Cambridge History of Scandinavia」といった、北欧外の研究者を対象としたハンドブックにも寄稿している。すべての中世史家にとってありがたいのは、スウェーデン中世研究の現状をまとめた、
Göran Dahlbäck(red.), Svensk medeltidsforskning idag: en forskningsöversikt utarbetad. Stockholm: Humanistisk-samhällsvetenskapliga forskningsrådet, 1987, 173 s.

メーラル湖とバルト海の狭間に浮かぶストックホルムは、その歴史地理的観点から振り返ると面白い町なのだが、現在どのような研究状況になっているのか、よくわからない。やや古いが、しばしば引かれるのは、ストックホルム大学都市史研究所の所長をつとめたニルス・アーンルンド(1889-1957)による、
Nils Ahnlund, Stockholms historia före Gustav Vasa. Stockholm: Norstedt & Söner, 1953, 517 s.

という大著である。もう少し新しいものとして、
Staffan Högberg, Stockholms historia 1: Den medeltida köpstaden. Hans Nådes stad. Stormaktens huvudstad. Borgarnas stad. Stockholm: Bonnier, 1981, 352 s.

日本での研究は少ない。ほとんど唯一と思えるのが、
根本聡「海峡都市ストックホルムの成立と展開 —メーラレン湖とバルト海のあいだで—」歴史学研究会編『港町の世界史1 港町と海域世界』(青木書店 2005), 365-97頁

であろうか。ただし本論考は概括的な知識を与えるものであり、実証研究はこれからである。ストックホルムには、中世後期から近世にかけて、数多くの会計記録や土地台帳が残されており、それらは19世紀から戦前にかけて編纂された「Stockholms stadsböcker från äldre tid」というシリーズにまとめられている。こうした史料群をうまく使えば、グスタフ・ヴァーサ前後の、ストックホルムにとって最も面白い歴史シーンが、具体的に再現できるのではないか。しかし、コペンハーゲンやベルゲンの都市史的研究など、日本ではお目にかかったことがない。これはもちろん北欧語という高い壁があるためであろうが、手垢がついていないぶん、やれば面白いと思う。ただ、史料が現地俗語であったり、ハンザ圏のリンガ・フランカである低地ドイツ語であったりするので、まあ大変だと思う。

写真は空から見たストックホルム。ストックホルムが水都であることがよくわかる。人が多すぎもせず、少なすぎもせず、程よい大きさの街である。北欧の都市はホテルが高いので、だいたいユースに泊まるのだが、ストックホルムのユースは橋を渡った島の海際にあった。国立美術館から歩いて十分。便利な立地である。地中海沿いのユースは犯罪者の巣窟のようなところもあるが、北欧はどこに行っても清潔である。なぜかチャルメラが売っていた。


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